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田舎で共働き夫婦が性能・意匠にこだわった健康的なおうちを建てる

大開口の窓選びの注意点

どうも、shimbaです。

 

私は「窓」が好きです。外部と空間がつながっているような感覚がするからです。

今回は私の好きな窓の、そこまで需要はないかもしれない大開口窓についてお話します。

 

ちょうどネットニュースで記事を見つけました。YKKAPが新しい大開口スライディングを発表しました。

 

 

私の言いたいことはこのツイートにすべて詰まっています笑

 

大開口窓は開放感があって気持ちの良い空間を作ることができます。

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(これは正直やりすぎ感がすごいです笑)

 

意匠性や開放感はとても高くなる大開口窓なのですが、注意点(デメリット)もあります。窓は壁と比べると断熱性能が低くなるので、大きさに比例し断熱性能が落ちてしまいます。また壁が減るので耐震性も落ちてしまいますので、乱用は避けるべきかなと思っています。

 

このAPW511はトリプルガラス(真空も)の設定があるようなので、ガラスの断熱性能は高いようですね。高性能版になると、熱貫流率は0.5も良くなるみたいですね。(若干サイズが違う窓の比較になりますが…)

 

アルミ樹脂複合窓 トリプルガラス仕様
貫流率1.52W/(㎡・K)
片引き窓(均等)
[ W2,600 × H1,530(mm)]
ダブルLow-Eトリプルガラス
ブルー/アルゴンガス入 樹脂スペーサー


アルミ樹脂複合 Low-E複層ガラス仕様
貫流率1.87W/(㎡・K)
片引き窓(均等)
[ W2,600 × H1,530(mm)]Low-E 複層ガラス
ブルー/アルゴンガス入 樹脂スペーサー


アルミ樹脂複合 高性能トリプルガラス仕様
(2019年秋 発売予定)
貫流率1.02W/(㎡・K)
片引き窓(均等)
[28322 サイズ]真空トリプルガラス
グリーン/アルゴンガス入 樹脂スペーサー

※JIS A 2102に基づく計算による
開口部の熱貫流

 

www.ykkap.co.jp

 ガラス良さそうです。注意していただきたいのは、サッシ(フレーム)です。樹脂サッシとアルミサッシの複合サッシになっています。

 

樹脂アルミ複合サッシはやめよう

窓はガラスとサッシ両方の断熱性能が高くなければ意味がありません。断熱性能が低いと、様々な問題の元となる結露を引き起こしやすくなります。特にサッシにアルミが使われている場合は、結露リスクが高くなります。

外側がアルミであっても内側の樹脂のサッシとくっついているという事は、熱を通しやすい金属と触れ合っているので内側の樹脂にも熱を伝えやすくなっています。「熱が伝わりやすくなる=断熱性能が低くなる」という事になります。

 

最悪、表面だけの結露なら拭けば良いのですが、一番の問題は壁内結露です。サッシと壁の間に結露が起きてしまうと、拭くこともできないし、気づくこともできないのです。知らない間に壁内結露が発生し水分がこもります。長期間に渡り湿気ているとカビの発生や、木が腐りシロアリの被害を受けやすくなります。そうなってしまうと、健康被害や建物への被害もでてしまいます。人も建物も寿命が短くなるのです。

 

安いからといって樹脂アルミ複合のサッシを使う事はオススメしません。最低でもペアガラス、オール樹脂サッシを選択しましょう。

 

建築会社を選ぶ1つの指標にもこの知識は使えます。上記をしっかり理解し、長持ちする家を建てている建築会社は、窓の標準の設定がオール樹脂でしょう。「窓の標準が樹脂アルミ複合サッシ」である場合は、断熱性能や結露などについて知識が足りないのか、あるいは知っていて低コスト(=会社の利益)だからなのか、どちらかでしょう。(後者の方が問題な気はしますが笑)施主側も知識をつけておく事が必要ですね。

 

 

大開口窓を使いたいのならば、一番オススメなのは、APW431の大開口スライディング(トリプルガラス+オール樹脂)です!もちろん我が家も使っています。

 

www.noppenhargen.com

 

(YKKAPの回し者ではありません)