【これから家を建てる人へ】土地選びについて3
これから家を建てる人へシリーズ3回目です。
前回は立地について交通アクセスの話をしました。
今回は引き続き立地における安全性についてです。
安全性については色々な角度から考えられます。私が考えたポイントは以下のとおりです。
- 地盤
- 自然災害
- 防犯
まずは1.地盤です。
土地の土質や固さの話になります。地震が来たりだとか或いは地盤が沈んでしまった時に建物への被害が大きくなります。
地盤が軟らかい土質(粘土質など)のものだと、地震が来た時に揺れが大きくなってしまいます。プリンが揺れる感覚ですね笑
ただでさえ頻度が多く大きな地震が来る日本なので、せっかく建てた家が損傷してしまうのは避けたいところです。耐震等級をとれば良いというだけではなく地盤も固いところではないと意味が無いと思っています。仮に地盤改良をした土地だとしても、もともと固い地盤の方が地震に強いからです。
これについては施主ブロガーユルイチさんの記事でも言及されています。
あとは、建物が建つ事で重さがかかり、土地が沈んでしまうこともあります。全体が均一に沈むならまだしも、軟弱な土質部分と固い部分が建物の下に混ざっていて、軟らかい部分だけが沈んで建物が傾いてしまう事(不同沈下)もあります。床が傾いたり、戸が閉まらなくor開かなくなったり建物が歪んで、生活沈んだ土地を持ち上げることは非常に困難というかほぼ無理でしょう。諦めるしかありませんね。
不同沈下によって建物に支障を及ぼし、そこで生活をする施主が住めなくなったりする事もあり得ます。傾いた家で生活をしていたら感覚がおかしくなってきっと体調にも影響でますよね。
こういった地盤の強さを調べるには地盤調査という方法があります。調査の手法もいろいろあるのですが、おそらく主流なのはスウェーデン式サウディング試験という方法です。ただしこれは建物が立つ場所の四隅と中央の5点を調査するので土地を買って建物の仕様が決まった状態でないと正確な調査はできません。
場合によりますが、土地の所有者の許可があれば購入前の土地でも仮の位置で調査をする事もできるのではないかと思います。ただ調査費用がだいたい5万円くらいかかる事も念頭に置いておきましょう。
土地を買う→建築位置が決まる(建築契約結ぶ)→調査→地盤弱い事が発覚→地盤改良のため数百万かかる→死亡
みたいな事も十分にありえます。
調査をしなくてもある程度情報を収集する事で地盤の硬さを予測する事が可能です。2つの方法を紹介します。我が家はここをしっかりやりました。
・その土地が以前どんな場所だったのか、昔の地図を調べる
こちらのサイトで昔の地図が写真で確認できます。
水田など水まわりは地盤が弱く、平地などよりも山を切り拓いた分譲地などが地盤が強いです。
・造成された土地なら切土・盛土を調べる
切土はもともとある地盤を切り拓いたところなので、長い年月重力で固められた地盤になっています。一方、盛土はその名のとおり土を盛って転圧し固めているものです。人が固めた地盤と、自然がとてつもなく永い時間をかけて固めた地盤では固さが違います。理想は敷地全部が切土になっている事です。敷地内に切土と盛土が混在する土地の場合には注意が必要で、上記の不同沈下のリスクがあります。ただし、建物が立つ範囲が切土だけであれば許容範囲な気もします。庭や駐車場が盛土で多少沈んだとしても建物は影響がないですから。造成している会社で資料を持っているはずなので、それを見せてもらって判断しましょう。
結局、我が家は山を切り拓いた分譲地で、全て切土になっている土地を選びました。
地震にも、不同沈下にも強い地盤です。こちらの想定どおり地盤調査の結果、地盤改良の必要はなかったです。
その土地に住み続けるのなら地盤の強さは重要なポイントです。
次回は「安全性の 2.自然災害」についてです。